「平日はガラガラ」「週末でもそんなに混んでいない」
そんな印象を持たれがちな西松屋。
ところが実際には、ここ数年で売上・利益ともに着実に成長を遂げているのをご存知でしょうか?
なぜ来店客数が少ないように見えるのに、業績は右肩上がりなのか?
その秘密は、他社にはなかなか真似できない独自のビジネスモデルと戦略にありました。
目次
表面的な「空いてる」の裏にある、鉄壁の経営戦略
西松屋は、決して「来客が少ない=売れていない」企業ではありません。
実は、徹底した効率化とコスト管理をベースに、少ない人数・少ない顧客でもしっかり利益を出すビジネスモデルを築いているのです。
その秘密を、「店舗設計」「人件費」「物流」「顧客戦略」の4つの視点から解説します。

1. 店舗設計:効率重視の「倉庫型店舗」
- 無駄な装飾や什器を排除 → 初期投資・維持費が安い
- 通路が広く、補充や清掃がしやすい → 少人数運営が可能
- 子連れでも回遊しやすい → 顧客満足度アップ
つまり、「豪華さ」よりも「効率と回転率」を重視しているのです。

2. 人件費:最低限のスタッフで回す「省人力化」
西松屋では、1店舗あたりの従業員数が非常に少ないことで知られています。
- 品出し・補充の簡素化
- レジ業務の簡略化(セルフレジや単機能レジの導入)
- 棚の構造や動線を整備してアルバイトでも即戦力化
これにより、一般的な小売店より人件費を大幅にカットできています。

3. 物流:物流センターからの一括管理
- センターで一括ピッキング
- 店舗ごとの需要に応じて最適量を納品
- 発注業務や在庫管理を最小限に抑制
この仕組みによって、在庫リスクや作業負担を削減し、利益率を向上させているのです。

4. 顧客戦略:誰にでも優しい「価格と安心感」
- 広告費を抑えて“チラシアプリ”などデジタル戦略を活用
- ブランドよりも実用性・機能性重視の商品構成
- 短時間で買い物が完結する設計 → 忙しい子育て層に好評
にぎやかさよりも「手軽さ」「買いやすさ」に価値を感じる層に刺さる設計になっているのです。

実は西松屋は“静かに強い”
派手なキャンペーンや混雑とは無縁でも、無駄を徹底的に省いた経営戦略によって、安定的に成長を遂げる西松屋。
あなたの近所の「空いてる店」も、実は“利益率の塊”かもしれません。
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その秘密は「原価率のマジック」や「店舗の回転率」「不動産戦略」に隠されています。
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