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常識を覆す“血圧”の新常識
「高血圧=危険」というのは、もはや当たり前の常識。
ですが、本当にその“常識”は正しいのでしょうか?
医学的には「高血圧=リスク要因」
まず大前提として、医療現場では「高血圧は脳梗塞・心筋梗塞のリスクを高める」とされています。
高血圧が続くことで、血管の内壁が傷つき、
動脈硬化が進行。
それにより、脳の血管が詰まって脳梗塞、
心臓の血管が詰まって心筋梗塞を引き起こす――
というのが、一般的な医学の解釈です。

しかし「高血圧=原因」とは言い切れない?
実は、高血圧が直接的な原因であるという科学的根拠はまだ十分ではないという指摘もあります。
因果関係が“ある”とは限らない――
「相関関係はあるが、原因かどうかはわからない」という立場の専門家もいます。
アメリカでは“血圧を上げる”治療で改善例も
さらに興味深いのが、アメリカでのある症例。
高血圧と診断された患者に、あえて血圧を上げる薬(昇圧剤)を投与したところ、
むしろ症状が改善したという報告があるのです。
これはつまり、「血圧を下げることが絶対的に良い」とは限らない可能性を示しています。

昔の日本では「年齢+90」が正常値だった
昭和の日本では、血圧の基準値は“年齢+90”とされていました。
たとえば、60歳なら150でも正常。
今の基準(140未満)とはずいぶん違いますね。
このように、“血圧”に対する基準や解釈は、
時代や国によって大きく変化してきたのです。

結局、血圧はどう向き合うべきか?
血圧は確かに健康のバロメーターのひとつですが、
「とにかく下げればいい」と短絡的に考えるのは危険かもしれません。
大切なのは、その人にとっての“適正な血圧”を知ること。
食生活、体質、年齢、ストレスなどをトータルで見て判断する必要があります。

✅ まとめ
- 高血圧は脳梗塞・心筋梗塞の「リスク因子」ではある
- ただし「直接の原因」と断定するにはまだ根拠が薄い
- アメリカでは血圧を上げて改善した症例もある
- 昔の日本ではもっと高い血圧が“正常”とされていた
🔜 次回予告:
「降圧剤って本当に必要?副作用と自然療法の可能性を考える」
毎日飲んでいるその薬、本当にずっと必要?
副作用や長期使用の影響、そして薬に頼らない選択肢について探っていきます。
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