暦の上では秋ですが、残暑が厳しく、まだまだ蚊の活動は活発です。「どうして私だけいつも刺されるんだろう…」と感じている方も多いのではないでしょうか。実は、蚊に刺されやすい人には科学的な理由があることがわかっています。
蚊に好かれる人の6つの特徴
蚊は、嗅覚や熱、二酸化炭素を感知する能力が非常に優れています。そのため、以下の特徴を持つ人がターゲットになりやすいと言われています。
- 体温が高い人
体温が高い人は、そうでない人よりも多くの熱を放出します。蚊は熱を感知して近づくため、体温の高い子どもや、運動後、お風呂上がりで体が温まっている人は刺されやすくなります。 - 汗をかきやすい人
汗に含まれる乳酸やアンモニア、アミノ酸などの成分に蚊は引き寄せられます。特に、汗をかいたまま放置しておくと、皮膚上の細菌がこれらを分解し、蚊が好む匂いを発生させるため、刺されるリスクが高まります。 - お酒を飲んだ人
飲酒をすると、体温が上昇し、呼気からエタノールが排出されます。また、飲酒によって汗をかきやすくなることも、蚊を呼び寄せる原因となります。 - O型の血液型の人
諸説ありますが、特定の血液型を持つ人が刺されやすいという研究があります。特に、O型は他の血液型に比べて刺されやすいというデータがあり、A型やB型の人よりも約2倍も蚊が寄ってきたという報告もあります。 - 妊娠中の女性
妊娠中の女性は、平均して体温が高く、また呼気として吐き出す二酸化炭素の量も多い傾向にあります。蚊は二酸化炭素に強く反応するため、妊娠中の女性は刺されやすくなります。 - 黒っぽい色の服を着ている人
蚊は黒や紺、茶色などの暗い色を好む傾向があります。これは、黒い色が熱を吸収しやすく、また暗い色の方が背景に溶け込みにくいからだと言われています。夏場に黒い服を着ていると、体温が上昇してさらに刺されやすくなるという悪循環も生まれます。

小学生が発見!足の裏の消毒で蚊に刺されなくなる?
ここで、面白い自由研究の話題を紹介します。
ある小学生が「どうして妹は自分より蚊に刺されるんだろう?」と疑問に思い、さまざまな実験をしました。その結果、蚊は足の裏のニオイに引き寄せられているのではないかという仮説を立て、最終的に「妹の足の裏をアルコールで拭くと、蚊に刺されなくなる」という発見にたどり着いたのです。
これは、足の裏に繁殖する常在菌が、汗の成分を分解して「蚊が好むニオイ」を発生させていることが原因だと考えられています。このニオイをアルコール消毒で一時的に除去することで、蚊に狙われにくくなったというわけです。
この自由研究は、2015年にアース製薬が主催する「環境保全活動発表会」で優秀賞を受賞しました。

蚊に刺されないための今すぐできる対策
「自分は蚊に好かれるタイプだ…」と思った方もご安心ください。以下のような対策を実践するだけで、刺されるリスクを大幅に減らすことができます。
- 汗をこまめに拭く、シャワーを浴びる
汗をかいたら放置せず、タオルで拭いたり、可能であればシャワーを浴びて体を清潔に保ちましょう。特に、足の裏は入念に洗うのが効果的です。 - 体温を上げすぎない
日中の運動や長時間の外出を避ける、通気性の良い服を選ぶなどして、体温の上昇を抑えましょう。 - 明るい色の服を選ぶ
白や黄色、水色など、明るい色の服を着ることで、蚊に狙われにくくなります。 - 虫よけスプレーを正しく使う
外出前には、腕や足だけでなく、首筋や耳の後ろなど、塗り忘れやすい場所にもしっかりスプレーしましょう。 - 網戸や窓の隙間をチェック
家の中に蚊を入れないことも重要です。網戸に穴が開いていないか、窓の隙間がないか確認しましょう。

まとめ
蚊に刺されやすい人には、体温や汗、吐き出す二酸化炭素の量など、さまざまな特徴があります。これらの特徴を理解し、適切な対策を講じることで、蚊の活動が活発な時期でも快適に過ごせるはずです。
本格的な秋の到来まで、もうしばらくの間、蚊対策を怠らずにいきましょう。

コメント