保険料はだれが決めている?|保険商品の価格の仕組みを解説

ビジネス・副業

「保険料って国が決めてるんじゃないの?」と感じる方も多いようですが、実は違います。ここでは、保険料の決まり方を、制度面も含めて整理します。

1. 結論:保険料を決めるのは“保険会社”

生命保険・損害保険など、保険商品の保険料(=月払い、年払いの掛け金)は、保険会社がリスク評価を基に設計・設定します。同じ保障内容でも、年齢・性別・健康状態などで料金が変わるのはそのためです。

2. 保険料が高くなりやすい理由:保険会社は利益を出す必要がある

多くの保険会社は株式会社として運営されています。株式会社である以上、利益を確保し、株主へ還元する責任があります。この「利益確保」が、実は保険料に大きく影響しています。

保険料には、以下の要素が含まれています。

  • 保険金の支払いに充てられる「純保険料」
  • 営業職員の人件費や広告費などの「事業費」
  • 最終的な会社の「利益」部分

特にテレビCMや営業職員網の維持には多くの費用がかかるため、どうしても掛け金が高くなりやすい構造になっています。

私の体験談

40代後半になり保険を本格的に見直した際、同じ医療保障でも共済の方が月額が半分近く安かったことに驚きました。調べるうちに「株式会社は利益を出さなければならない」という構造が保険料に反映されていることを理解し、保険を選ぶ際には会社の仕組みも重要だと実感しました。

3. なぜ保険会社に設定権があるのか

  • 保険料は「将来起こるかもしれない事故・病気などのリスク」に対する“見積もり価格”
  • 年齢・性別・健康状態・生活習慣など、多様なリスク要因をもとに料率を算定
  • 保険会社は歴史データや統計に基づいて、「この条件ならどれくらい保険金支払いが起こるか」を見越して価格設定

4. では、法律や国の役割は何か

日本では「保険業を規制・監督する法律」として保険業法があり、 金融庁が保険会社の適切な運営を監督しています。これにより、保険会社は無制限に保険商品を自由に作れないようになっています。

5. なぜ「国が決める」という誤解が生まれやすいか

法律や監督機関による「仕組みの管理」があることで、「保険=国が管理する公共性の高い制度」という印象を持つ人が多く、その流れで「料金も国が決めているのでは」と誤解されやすいようです。

6. FPを目指す人へ:この理解が大切な理由

顧客が保険商品を選ぶとき、「国が決めているから安心/公平」と考えている場合、説明がすれ違う恐れがあります。実際には、「自分の年齢/健康状態でどのようなリスクか」「どのような保障内容か」によって大きく変わるため、その見積もりをお客様と一緒に確認することがFPとして重要です。

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