高血圧の治療といえば「降圧剤(血圧を下げる薬)」が一般的です。
ですが最近、「本当にずっと飲み続ける必要があるの?」「副作用は大丈夫なの?」といった声も増えています。
今回は、降圧剤の役割と副作用、そして自然療法でのアプローチについて、考えてみましょう。
降圧剤の基本的な働き
降圧剤は大きく分けて以下の種類があります:
- ACE阻害薬・ARB:血管を拡げて血圧を下げる
- カルシウム拮抗薬:心臓の収縮を抑え、血管をゆるめる
- 利尿薬:体の余分な水分を排出し、血圧を下げる
- β遮断薬:心拍数を抑えて血圧を調整
それぞれの薬には異なる作用機序があり、体質や症状によって使い分けられています。

気になる副作用は?
降圧剤は効果が高い一方で、以下のような副作用も報告されています。
- めまい・立ちくらみ
- 慢性的なだるさ・倦怠感
- 足のむくみ
- 頻尿・脱水
- 咳(特にACE阻害薬)
「薬を飲んでから生活の質が下がった」と感じる方も一部にいるのが現実です。

“昔の基準”と見直しの動き
かつて日本では、血圧は「年齢+90までOK」とする見方もありました。
現在の基準は「140/90 mmHg以上」で高血圧と診断されますが、年齢や体質を無視した“一律の基準”には疑問の声も上がっています。
一部の研究では、軽度の高血圧に対して過剰に薬を使うことがかえってリスクを高める可能性も指摘されています。

自然療法の可能性とは?
生活習慣の改善だけで血圧をコントロールできる人もいます。
以下は、降圧作用が期待される自然療法・習慣です。
- 減塩+ミネラル(カリウム・マグネシウム)摂取
- ウォーキングなどの有酸素運動
- 深呼吸や瞑想などのストレス緩和
- ハーブティー(杜仲茶・ラベンダーなど)
- 良質な睡眠の確保
もちろん、すべての人が薬なしでコントロールできるわけではありませんが、薬に頼りすぎないという選択肢も今後さらに注目されていくでしょう。

医師との相談が第一歩
注意すべきは、自己判断で薬を中止しないこと。
現在薬を服用している方は、医師とよく相談しながら「減薬」や「自然療法の併用」を検討することが大切です。
最近では、統合医療や漢方医も含めた選択肢が広がりつつあります。
「ずっと薬を飲み続けなければならない」と思い込まず、自分の体と向き合う意識が求められています。

🔜 次回予告:知らないと損する“漢方”という選択肢
病院では当たり前のように西洋薬が処方されますが、体質・体調に合わせた処方ができる「漢方」も、近年改めて注目されています。
慢性的な疲れ・冷え・自律神経の乱れなど、「なんとなく不調」への対応に強いと言われる漢方とは?
次回は、現代人が知っておきたい“もう一つの選択肢”としての漢方についてご紹介します。

コメント